最高の建築技術!インカの石組みとその方法

南米のインカ文明の中で、現代でも高い評価を受け
研究の対象となっている技術といえば、
やはりその建築技術ではないでしょうか?
以前ご紹介したクスコの街で見られる
剃刀一枚入らない完璧な石組みは、少しでも
ペルー好きな方にはあまりにも有名です。
では、そのインカの建築技術について
詳しく見て行きましょう。

インカの建材となる石はどんなもの?

インカ 石

インカ帝国では安山岩や斑岩等、火山地帯で
とれる火成岩からはじまり、石灰岩や花崗岩
なども建材として扱っていました。
そしてそれらの建材は大きな多面体にしたり、
小さな立方体にしたりそれぞれの用途に応じて
切り出されました。

インカの建築技術arquitectura de limperio incaと石の切り出し

石を切り出す際は、岩壁の断層へ木の楔を打ち込み
そこへ水分をじんわりしみこませ楔を膨張させ、
断層に亀裂を入れる事で石の塊を取り出していました。
この仕組みはなかなか面白いですね。やり方が素朴だし
時間はかかりそうですが、周りにある資源を上手く
使い石を取り出しています。しかし、この程度の技術は
正直言って世界中の古代都市で割りと見られるもので
特に注目する方法ではないです。

では、インカの建築技術で凄い!!と言われている
ポイントはどこなのでしょうか?

ここが凄い!!インカの建築技術のポイント

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結局、インカで特に優れていると評価されているのは
石の切り出しが終わったあと、石を磨き上げ整え
石を積み上げる作業です。
切り出された石の塊はできるだけ隙間が出ないように
形を整えてから、濡れた砂と砥石で正面をしっかりと
磨き上げ、「ほそ」「ほそ穴」と言う凹凸状の
部分を組み合わせることで崩れないようピッタリと
固定されました。

南米のアンデス地方は地震が多発する場所なのですが、
この様なよく計算された石の積み上げ技術のおかげで
インカ時代の建造物は倒壊することなく無事に
存在することができました。地震が多い地域では
まずは耐震性の事を考えてつくらないと、どんなに
豪華で美しい建築もすぐに駄目になってしまいます。
アンデスという場所がインカの人々の技術をより
高めた要因となっているように感じます。

おまけ:もっと具体的に石の整え方!

大き目の石を両手に持ち、整えたい石の
塊に上から打ちつけ、表面を平らにならして
行きます。

だいたい平らになったら、
今度はさっきの石を角度を調整して、
石の塊にぐりぐり押し付けるようにしながら
もっと表面の細部をなめらかにするよう削ってゆきます。

それが終わったら、小石を使い今レンガの様に
それぞれの角を作る作業になります。
これをしないと綺麗な四角のブロックにはなりません。

最後に、砂と砥石で表面を綺麗に磨き上げ、
積み上げる際に隙間がなくピシーッと石組み
ができるようにします。

まとめと感想

ロレト通り loreto

石で石を削り整える・・・私達にはイメージしづらい
光景ですが、古代の人々にはそれ以外に硬いもの
がないのだから仕方ないですね(笑)ほんとその工程を
想像すると気が遠くなります。

かなり大変で地道な作業ですが、これをシッカリやって
いたからインカの石組みは今でも美しく残っているのですね。

結局、どんなに最新の技術が揃っていたとしても
それを扱う人々が、手を抜くことなく丁寧な作業をしないと
絶対にこんな耐久性が高くて綺麗な建造物はできない
はずです。私達も彼らから色々と学ばないといけませんね!

photo: Lorenia AlCortés Pablo Trincado


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